2025/04/20
自宅で楽器を演奏する際、「音が漏れて周囲に迷惑をかけているのではないか」と気になる方も多いのではないでしょうか。
たとえば、マンションや住宅密集地では、音のトラブルを防ぐためにも何らかの対策が求められます。
そんな中、防音パネルが比較的手軽に取り入れられる対策として人気です。
当記事では、防音パネルの仕組みや選び方、楽器別の対策法やおすすめ製品を詳しくご紹介します。
防音シートや防音マットの効果については以下の記事で解説しているので、見てみてください。
▶︎壁紙の防音効果を解説!他のアイテムの効果も確認しよう! |
目次
防音パネルとは?その仕組みと効果
防音パネルとは、主に室内の騒音を軽減するために使われる板状の製品です。
音の侵入や漏れを防ぐ「遮音」と、音の反響を抑える「吸音」の役割を持ち、素材によって効果が異なります。
最近では設置が簡単な製品も多く、リモートワークや楽器演奏など、様々な生活シーンで活用されています。
壁に立てかけるだけで使える製品もあり、誰でも手軽に騒音対策を行えるのが特徴です。
以下では防音パネルの仕組みや効果を詳しく解説します。
防音パネルの基本構造
防音パネルは、遮音材と吸音材を組み合わせて作られるのが一般的です。
遮音材にはゴムや金属シートが、吸音材にはグラスウールやポリエステル繊維などが使用されます。
構造上、音の通過を防ぎながら内部に音を取り込んで反射音を抑える仕組みが備わっており、設置する環境に合わせて選ぶ必要があります。
防音パネルの効果はある?「意味ない」と言われる理由
防音パネルは空気を伝わる音(空気伝播音)の防音には効果的ですが、床や壁を通じた振動音(固体伝播音)には効果が限定されます。
そのため、誤解から「防音パネルは設置しても意味がない」と言われることがあります。
また、建物の構造や設置方法によっては期待以下の防音効果しか得られないケースも考えられるでしょう。
防音対策として防音工事を考えている方は以下の記事を参考にしてください。
▶︎防音工事とは?遮音性と吸音性を高めること! |
吸音パネルと防音パネルの選び方のポイント
吸音パネルと防音パネルは役割が異なり、選び方にもポイントがあります。
吸音パネルは室内の反響音を抑えるために使われ、中高音域に強い素材が多く使われています。
選ぶ際は、吸音したい音の高さを把握し、その周波数に合った吸音材を選びましょう。
一方、防音パネルは音漏れや侵入を遮ることを目的としているため、素材の密度や厚みがポイントです。
防音パネルは素材ごとに特性が異なるため、遮音したい音の周波数を明確にして、防音効果の高い製品を選びましょう。
楽器別の防音パネルの選び方
ここからは、以下の楽器別に防音パネルの選び方をご紹介します。
- ピアノ
- ドラム
- その他楽器
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ピアノ(アップライト・グランドピアノ)
ピアノの防音パネルの選び方としては、吸音性に優れた厚みのあるパネルを選び、背面や側面の壁、天井に設置するのが防音対策として効果的です。
たとえば、グランドピアノは音の広がりが大きいため、反響を抑える設置面の面積を確保するのがポイントです。
また、アップライトピアノだと背面の壁が主な音の反射源となるため、集中的に対策を施すことで音漏れ軽減に効果が期待できます。
ピアノの防音対策については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
▶︎ピアノの防音対策はどうすればいい?おすすめの方法を徹底解説! |
ドラム
ドラムは音量だけでなく振動も大きいため、吸音パネルだけでは不十分です。
そのため、壁面には高密度で厚みのある防音パネルを配置し、さらに床には防振マットや衝撃吸収材を併用するのがおすすめです。
音の跳ね返りを抑えるだけでなく、打撃音や振動の伝播を防ぐことでより効果的な音漏れ対策が期待できます。
ドラムの防音対策に関しては下記の記事で説明しているので、見てみてください。
▶︎自宅でドラムの防音対策をするには?生ドラムと電子ドラムの違い! |
その他の楽器
弦楽器や木管楽器、金管楽器などは音域や音圧が異なるため、吸音性能に応じて防音パネルを選びましょう。
たとえば金管楽器は高音域の反響を抑えるために多孔質のパネルが適しており、弦楽器は中音域の残響対策が必要になります。
部屋の響きをコントロールしながら、用途に応じて配置を工夫することで快適な演奏環境を目指せるでしょう。
防音パネルのおすすめメーカー・製品比較
ここからは、ニトリ、ヤマハ・カワイ・島村楽器などの防音パネルのおすすめメーカー・製品を比較していきます。
防音パネルのおすすめメーカー・製品を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ニトリの防音パネルの口コミと評価
ニトリで販売されている、防音に効果的なパネルは「吸音ウォールパネル」です。
フェルト素材による吸音性能とデザイン性を両立しているのが特徴です。
また、ホテルライクな見た目とセルフカット可能な柔軟性から、インテリアとしての満足度も高い傾向があります。
ただし、演奏する楽器によっては、補助的な防音対策として位置づけられる場合があります。
島村楽器・ヤマハ・カワイなどの防音パネルの比較
島村楽器のナンバーチューン(アップライトピアノ用吸音パネル)は吸音と遮音を兼ね備え、アップライトピアノの背面に置くだけで手軽に防音できます。
ヤマハの調音パネルは共鳴管構造を採用し、室内の響きを整える音質重視型なのがポイントです。
また、カワイの音調パネルは可動式で配置の自由度が高く、全帯域・高音域用に分かれた実用的な設計です。
自身の音響環境や用途に応じて、適切な防音パネルを選びましょう。
楽器別の防音パネルまとめ
今回の記事では、楽器演奏時の防音対策として注目される防音パネルについて、仕組みや効果、選び方のポイントを解説しました。
防音パネルを選ぶ際、演奏する楽器の種類や設置場所によって適切な製品が異なるため注意が必要です。
また、より高い防音効果を求める場合は、自己判断だけでなく専門家のアドバイスも重要です。
まずは、信頼できるプロの防音工事業者に相談し、最適な防音対策を検討してみてはいかがでしょうか。
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